
プロジェクトの経験はあらゆる場面で役立ちます

まずは上司から気に入られないと経験できないんじゃない?
プロジェクトの経験は転職にも役立つから絶対に体験してほしい!

プロジェクトワークの経験は、異動や転職の際にエピソードの一つとして役立つのはもちろん、コミュニケーション能力の向上やプロジェクトマネジメントスキルの上達にもつながります。何かプロジェクトを経験してみたいけど、そんな機会に恵まれない...という人も安心してください。プロジェクトは必ずしも上から降りてくるわけではありません。普段の業務の中で、こんなプロセスがあったら便利なのに、こんな取り組みがあったら仕事がやりやすいのに、なんて思うことはありませんか?プロジェクトのアイデアは改善の中から生まれてくることもあります。ふわっとでも何か思いついたら、この記事で紹介している方法でプロジェクトの概要をまとめてみましょう!きっと、あなたが思い描いたことは、誰かの役に立つはずです。
目次
【準備】プロジェクトとは何か?事前にすべきこと

おまち流プロジェクト=関わる人にポジティブな影響を与える取り組み
そもそもプロジェクトとは?
プロジェクトは、何か目標があり、その目標を達成するための一連の工程をまとめてこう呼びます。規模の定義はありません。一人で実行できるものから、映画制作のように何百人(何千人?)もの協力が必要なビッグプロジェクトまでさまざまです。会社から命じられたプロジェクトにせよ、自発的に実行するプロジェクトにせよ、ビジネスとして取り組む以上は、そのプロジェクトに関わる全ての人にポジティブな影響が与えられるべきだと筆者は考えます。このポジティブというのは、倫理的に(気持ちの面で)という意味でもありますが、同時にコストパフォーマンスとしてという意味もあります。お客様にとって喜ばしいことだからといって、何でもタダでやってあげるのはプロジェクトではなくボランティアですね。また、所属するチームの目標・理念に一致しているかどうかも重要になってきます。


時間的・金銭的なコストを払うのはチーム(会社)ですから、上長の理解・協力を得るためにも、プロジェクトは自分が所属するチームが向かう方向と一致していることが望ましいです。必ずしも金銭的なメリットが得られなかったり、チームの目標と一致しないプロジェクトでも素晴らしい例は沢山あります。社会貢献の一環として取り組む、植林やごみ拾い、啓もう活動などがその例です。なお、この記事では、達成することでチームの目標に貢献することができるプロジェクトを対象にしています。
プロジェクトを始める前に、必ず上司に報告

先に話しておくことで、同僚から反対意見があったときに味方にもなってくれるよ

こんなことをプロジェクトにしてみたら良いかも!とアイデアが思い浮かんだら、まずは上司に相談しましょう。プロジェクトはあくまで業務の一環として行うわけですから、相談もなしに独りで準備を進め、何時間もかけて作り上げたプロットが実はすでに別の誰かが進めていたものだった、なんてことになると非常にもったいないですし、もっと他にやってもらいたいことがあったのに...と上司をガッカリさせてしまうかもしれません。事前に相談しておくことで、なにか良いアイデアがもらえたり、似たような事例が過去に合って、それを参考にしたり有効活用できたりするかもしれません。一方、上司との関係性や社風によって、ぼんやりとしたアイデアを口頭ベースで相談するのが適していない場合もあるでしょう。その場合は、次のステップ:1ページャーを作る段階まで進め、上司の承認が得られるように骨組みを整えてしまいましょう。
【準備】まず1ページ(1ページャー)に概要をまとめよう

まずは計画を可視化することが大事
頭の中のアイデアを実現に移すために、まずは骨組みを作っていきましょう。Amazonでも推奨されている方法:概要を1ページ(1ページャー)にまとめてみる、というのをオススメします。なぜなら、A4サイズ1枚ぐらいであれば、忙しい人でもサクッと読むことができると同時に、A4サイズ1枚のスペースがあれば、たいていのことはかなり具体的に説明することができるからです。
私がオススメする構成
- プログラムモデル(できれば図)
- 概要説明(Overview)
- 5W2H
- SMART GOAL
- ビジュアルイメージ
プログラムモデル(できれば図)
まず全体像が一目で分かるような図を用いて、このプロジェクトがどんな効果をもたらすのか説明できると理想的です!1ページャーでは基本的に文字で説明するので、イメージは非常に重要になってきます。例としてジェフベゾスがAmazonを創業する際にビジネスモデルとして書いたといわれるナプキンのメモを引用します。

全体像が可視化できると理解も得やすい
左から追って説明すると、Sellers(出品者)が増えることでSelection(品揃え)が増える。それがCustomer Experience(お客様満足)に繋がり、利潤が増え、Traffic(配送)への投資ができ、投資が進むことでAmazonを利用するSellers(出品者)が増えることになります。このサイクルが回ることでAmazonが成長(Growth)します。成長していくと、安価にサービスを提供できる構造(Lower Cost Structure)がつくられ、値段も下げられる(Lower Prices)。また、それがCustomer Experience(お客様満足)に繋がるということになります。
それぞれの工程が、どのようにしてお客様にポジティブな影響(ここではお客様満足)を与えるのか、また、回りまわって私たちチーム(企業)にどんなポジティブな影響を与えるのかが見えると良いと思います。
概要説明(Overview)
ここでは文章でこのプロジェクトの概要を伝えます。プログラムモデルの図を補足するような形で説明できていると良いですね。2~3文ぐらいで十分だと思います。
5W2H
ここでは5W2Hについてそれぞれ説明していきます。プロジェクトを行う上での5W2Hは、こんな感じです。
- Why(なぜこのプロジェクトをやるのか?)
- Where(どこで、どこのプラットフォームでプロジェクトを行うのか?)
- What(具体的に何をやるのか?)
- Who(誰がやるのか?誰がターゲットなのか?)
- When(いつやるのか?どれくらいの頻度でやるのか?)
- How(どのようにやるのか?)
- How much(どれくらいの時間・お金がかかるのか?)
SMART GOAL
次は、何をもってプロジェクトが成功したとするかSMART GOALを設定します。SMART GOALについては別記事で詳しく紹介しているので、そちらをご参照ください。
ビジュアルイメージ
どんなプロジェクトになるのか、ざっくりで良いのでビジュアルイメージがあると具体的なイメージができていいでしょう。自作してもいいですし、Google画像検索で似たような画像・写真を引用してきてもいいでしょう。
【共有】チームにシェアしよう

なんでも一人でやる必要はありません
プロジェクト自体は一人で実行するものであっても、チームへの情報共有は必要です。プロジェクトの計画・実行は自分ひとりで行うものであっても、あなたがプロジェクトに使う時間・お金はチーム全体のものでもあります。チームの経費を使うことになるので、チームの理解を得ることは必須です。
また、チームへ共有するときは、事前に1ページャーに目を通してもらうようにしましょう。事前の予告なしに、突然ミーティングの場で口頭で手短に説明するなどすると、かえって誤解を生むことにもなりかねません。事前に見ていただき、ミーティングの場ではみんなから意見をもらう時間にしましょう。さまざまな意見が出てきてまとまらない場合には、別途時間をとるのも効果的です。反対意見があったからといって、反対派を賛成派に動かすことは不必要です。反対意見があった上で(=リスクを理解した上でとって)、実行するか、実行しないか考えましょう。
【実行】計画的に運用し、成果に繋げる

立ち止まらず、走りながら軌道修正させよう
正式にプロジェクトをやろう!となったら計画的に実行しましょう。また、チームへの理解を得た上で実行しているので、自分ひとりの力で難しい場合にはチームの助けも積極的に借りましょう。自分ひとりで実行することよりも、計画的に実行することのほうが重要です。
また、1ヶ月や3か月などある程度の期間が経ったら、設定したSMART GOALが達成できているかチェックしましょう。もしうまくいっていなければ、軌道修正しましょう。ただ色んなことを考えすぎると企画が膨らんでまとまらなくなることもあるので、修正はほどほどにしておきましょうね。
まとめ:プロジェクトの始め方・進め方とは
ココがポイント
- プロジェクトの経験は履歴書に書ける
- 会社やお客様にとってメリットのあることをプロジェクトにする
- 概要・ゴールを1ページにまとめる
- チームにシェアして運用する
いかがでしたか?プロジェクトの経験は自分への自信にもつながります。積極的に挑戦していきましょう!