
図が魚の骨に似ているためフィッシュボーンといいます
みなさんはフィッシュボーンチャート(特性要因図)を使ってみたことはありますか?フィッシュボーンチャートは、ある問題(または現状)について、原因を特定するため、それを構成する要素を洗い出すときに使用されます。その形が魚の骨に似ていることから、フィッシュボーンと呼ばれています。もともとは製造業で起こりうる問題の分析に使用されていたようですが、現在ではその汎用性の高さからさまざまなケースに応用されています。それでは早速、どんなものだか紹介していきます。


目次
【概要】フィッシュボーンとは?

問題解決に煮詰まったときに役立つ
フィッシュボーンは1950年代に当時東京大学の教授だった石川馨さんによって問題の原因を視覚的に把握するための手法として発案されました。もともとは製造業で発生する問題(不良品の増加、生産性の低下など)を解決するために使われていたようですが、その分かりやすさ・使いやすさから現在ではいろいろな問題解決の場面で活用されています。仕事上の問題はもちろん、プライベートの悩みにおいても応用できる手法です。現状が上手くいっていないことは分かるけど、何が要因なのか、どうしたら良くなるのか考えてもよく分からないことってありますよね。このフィッシュボーンのフォーマットにならって思いつくものを書きだすことで、視覚的に全体を把握し、理性的に問題解決にステップに進むことができますよ。
【構成】図を形づくる3つの骨

魚の骨にちなんで背骨・大骨・小骨で構成されています
フィッシュボーンはその名にちなんで、一つひとつの要素を骨に例えています。基本的には背骨・大骨・小骨の3つから構成され、この順に要素を書き足していくことで完成します。より詳細に仕上げる場合には小骨の下に孫骨が付け加えられることがあります。今回は背骨・大骨・小骨の3つについて解説していきます。
背骨

解決したい問題に向かう矢印を背骨とします
大骨

簡単に思いつく要因を大骨として書き足す
小骨

具体的な課題・問題点を小骨として追加する

完成したら次は改善すべき要素をピックアップ
【+α】要素が思いつかないとき

基本的な要素はこれでカバー可能!
4M
ここでは品質管理に関する要素が含まれ、今回は通常の4つに加えて、検査・測定、マネジメントを加えた6つを紹介します。
- Man(人)
- Machine(機械)
- Method(方法)
- Material(材料)
- Measurement(検査・測定)
- Management(マネジメント)
3C
- Customer(お客様)
- Competitor(競合)
- Company(自社)
4P
- Product(製品)
- Price(価格)
- Promotion(広告)
- Place(流通)
まとめ
ココがポイント
- フィッシュボーンは問題の原因を特定するのに役立つ
- 視覚的に要因を把握することができる
- 大きな要因から大骨、小骨の順に書き出す
- 要因が思いつかないときは4M、3C、4Pを参考にする
いかがでしたか? フィッシュボーンチャートは問題の特定だけではなく、何か目標・夢を背骨に、達成に必要な要素を洗い出すのにも有効です。ぜひ日常の問題解決・目標達成のために活用してみてくださいね。